2016年まとめ
※劇場で見たもの
2017/1/1 0:32
タッチタイピングができないレベルになってきたので元気になったらまた書きます。
2017/1/4 20:53
元気になったので一部修正しました。
1.OMG(梅棒)
ダンスのみでストーリーを綴る梅棒の第5回目公演の一つ目。
ダンスのみっていうと「お洒落な感じなのかな?」と思ってしまいますが笑って泣けるエンタメ爆弾です。
普段演劇とかミュージカルとかしか見ない人にもおすすめだし、逆にダンスしか見ない人にも良いのでは。
詳しくは個別で記事を書いたので、そちらで。
とにかく最高に楽しかった。観劇初めがこれで本当に良かった。
2.Love Bags(地球ゴージャス)
登場人物(虫)が多い上に一匹ずつ衣装が違うから絵面の豪華さがえげつないです。格好いい。
OPのトップオブザベストの振り付け、好きだなぁ。踊りたくなります。
前半は虫版CATSですが、後半からどんどん物語の核心が見えてきます。落とすなぁ。やっぱりあの日の事はいつまでも創作に大きい影響を与え続けるんだろうなと。
櫻子さんが可愛いかった。でも羽虫のくだりでの涙を返して欲しい。そして城田さんがここまで面白いとは知らなかった。
殺陣はもう少しスピード感がほしかったかもしれない。反戦メッセージは直接言うんじゃなくて、滲み出すような形にしてほしかった。
3.風桶(梅棒)
ダンスのみでストーリーを綴る梅棒の第5回目公演の二つ目。
初の時代劇ということで、どんな感じかと思ったけど、いつもの梅棒の中に新鮮さがあって凄くよかったです。
群像劇っていいなぁ。皆が少しずつ変化していく様子が愛おしかった。一人一人のドラマが動きと表情からがっつり伝わってきて、もっと色んな席から見たかったなと思います。前方上下センター、後方上下センターで合計6回ぐらい見ておくべきだった。
劇場を出たときに「明日も頑張ろう」って思えるような素敵な演目でした。走り出す力が欲しいときはバカ者よ大志を抱け、踏ん張らないといけない時はアンビリーバーズ聞いてます。
4.空転劇場Vol.5「空間の共有」
オムニバス形式でパフォーマンスをするイベントです。色んな演目見られて面白かったです。現代舞踊とか、なかなか見に行く切っ掛けがない。コントーションが物凄かった。格好よかった。あれは自然と歓声が出てしまう。
コルセ、京太郎さんの肉離れは残念だったのですが、元子役と声優の力が垣間見えてお得な気分でした。
5.MIKA@NHKホール
ピアノから飛び出た紙テープがバトンにひっかかり焼ける焼けると心配していたんですが、途中でLEDだということに気付きました。
セットリストがよかったなぁ。
MIKAが格好いいのはもちろんなんですが、バンドさん達も多才で凄かった。照明がめちゃくちゃ綺麗でした。
6. パフォーマーインザダークvol.9
どうしてもひこひこさんのアニーが見たくて仕事帰りにくっそ走りました。もう前説から面白かったしヒッティングマーチで死にました。お客さんを世界観に巻き込むのが本当に上手い。
あと、加納さん、すごい。すごい人に出会ってしまったと思いました。あのネタ、外ではやってくれないんだろうか。スケジュールを調べようとしたら公式HPが全く更新されてなくて泣きそうになりましたが、高円寺で再会できました。喋ってみたらとても優しいお姉さんでした。
7.オペラクラブマクベス(こんにゃく座)
久しぶりのこんにゃく座。
音楽がいいのはもちろんなんですが、戯曲もいい。
マクベスって誰にも感情移入できず不完全燃焼で終わる場合が多いんですが、これは違いました。入れ子構造が効いてて、気付いたらなんとかあのおじさんを勝たせてやりたいと思っている自分がいました。
マルカム役の島田さんが面白すぎて速攻TwitterをフォローしたらTwitterも面白くてすごいと思いました。あとブログも面白くてすごいと思いました。
8.不思議の国のアリス(サムライ・ロック・オーケストラ)
これも個別で記事書きました。
サーカスとか長時間になると飽きてしまう質なのに全く飽きなかったし、むしろあと2時間ぐらいやってほしかった。
ハイレベルな大人が、子どものために全力で作り上げるパフォーマンスって最高に面白い。
9.乱鶯(劇団☆新感線)
個別で記事書きました。今までの新感線の中で一番好きです。とても王道のお芝居。
勝之助みたいになりたい。
10.TARO~Shall We TARO?~
2.5次元寄りのものを初めて見たんですが、なんか知ってる役者さんがやたらといっぱいいて面白かったです。
楢木さんとIYO-Pさんの老夫婦かわいかったです。体張るなぁ。
そして今人さんの猿があまりにも猿で凄かった。あれは完全に猿。
岡崎さんのダンスが流石のダイナミックさで小屋に収まってない感じに笑ってしまいそうでした。
11.最高はひとつじゃない2016 SAKURA
ラップでミュージカルってどうなんだろうと思ったんですが、めちゃくちゃ格好いいし、泥臭いし、よかったです。
一部耳がついていかず悔しい思いをしたので、脚本買って帰りました。日本史専攻でよかったなと心から思いました。
本業が役者じゃない人がやるからこそのふんわりした空気を、周囲の役者さんたちががっちり固めてる感じ。
もうちょっと早めに一回見て、リピートすればよかった。
ヨシノ君に感情移入してボロボロ泣いた。まだ舞台見たこと無い高校生とかに見せたい。
野田さん格好よかったです。
12.私を楽屋に連れていって(劇団S.W.A.T!)
ナツ子さんがすごい面白かったというので渋谷駅をダッシュで駆け抜けて行ってきました。乗り替え、遠すぎる。
ある劇団の公演で主演女優が逃亡し、急遽引退した仲間を実家から呼び戻す話。
口立てで作ってるだけあって、なんだかその役者さんの口からその台詞が出るのがとても自然な感じがしました。
舞台セットが面白かった。
舞監さんと演助さんが、こういう人いる・オブ・ザ・いるでした。
マリカほんと好き。
13.さよならブルマー(あサルとピストル)
笑った。死ぬほど笑った。
下ネタに一切耐性が無い人には勧められないけど、逆に言うとそれ以外全ての人にお勧めしたい。
多分、舞台とか好きじゃない人もこれなら見られるんじゃないだろうか。
ブルマーをテーマにした短編を何本かやるんですが、何にしろ三浦さんの芸風が広すぎて、全く飽きが来ません。最初から最後まで大興奮。
前半と後半でネタが入れ替わっていたようで、私の見ていない前半につかさんっぽいネタがあったようです。見たかった。死ぬほど見たかった。
14.エクウス(劇団四季)
馬が大好きだった少年が、6頭の馬の目を刺してしまった理由を探っていくサスペンス風味のストーリー。
ステージシートでよかった。傍聴席にも見えるけど、あれは完全にボクシングリングを囲む客席でした。アラン少年と精神科医ダイサートのぶつかり合いがあまりにも激しく、見ていてつらくなり、「もういいよ!!!」ってタオル投げたくなる。
アランが不意に見せる穏やかな表情に安心してしまう自分もまたアランを正常に戻そうとする残酷な大人なのだと思って涙が出ました。
横井さん、本当に凄かった。
劇団四季、ストレートプレイもまだまだ行ける。
15.Music Theater「Express」
まず元ネタのミュージックビデオに出会えたことに感謝。号泣しました。
舞台でもその後を描くのかと思ったら、ストレートに銀河鉄道の夜でした。
聡明なだけでなく、明るく元気なカンパネルラ像がとても新鮮に感じました。
「殴ってもいいかな」可愛かった。等身大のカンパネルラでした。うん。
本当にストレートな銀河鉄道の夜でした。綺麗だった。
しかし私の好みとしては、もうちょっと遊びがあった方がよかったかも。ストーリーが二つ同時に展開するので、どうしても余白が減ってしまう。
しかしあの生演奏とコーラスで大好きな原作の舞台を見られたのは幸せでした。
ラストシーン、よかったなぁ。
16.BLUE DESTINY ~act ZERO~
なんでこの状況になってるのか気になる事が多すぎて見ている間気になる事がどんどん積み重なって前作見なきゃと思ったけどよく考えたら前作は未来の話でした。これの過去の話もちゃんと来るんですよね!?
衣装がいいです。軍服最高。
あのスペースであの早さの殺陣はやばいと思いました。
あと藤波さんがなんかエロくてきんととのチケットを取りました。
17.ガンバの大冒険(劇団四季)
児童文学とは思えないほどハードボイルドな児童文学、冒険者たちが原作。
とにかくバタバタ死ぬ。そして死んでも感傷に浸らないというイメージがありましたが、舞台にするとやっぱり見えなかったものが見えてきました。
間とか表情とか、大事。
人(ネズミ)のために怒ることができる人(ネズミ)は格好いいなぁ。
分部さんと小林さん両方見ましたが、分部さんの方が優しく(ファミミュっぽく)て、小林さんの方が熱い(原作っぽい)気がしました。オイボレとボンヤリが死んだ後の「みんな聞いてくれ」台詞一つでも全然違う。両チーム見てよかった。柏谷さんが戻ってきてくれたのも嬉しかったです。
今年のマンマは何だか重い。非常に重い。
ABBAの曲メインでストーリーはオマケ(でもスリッピングスルーマイフィンガーで泣く)というのがマンマに対する印象だったんですが、今回は女性の葛藤の物語がよく見える。なんといっても、光川さんのドナが重い。そこにくそ真面目で少し臆病な田邊さんのサムが追い討ちをかける。見ていてこんなに潰されそうになるマンマは初めてでした。
ハッピーエンドが引き立ったなぁアワーラストサマーとダズユアマザーノウが無かったら途中で潰れて死んでたと思います。
高倉さんのターニャがやたらとチャーミングで普通に結婚してほしいと思いました。
19.雑種 花月夜(あやめ十八番)
島田さんがご出演されると言うことで見に行ったのですが、なんでもっと早くこの劇団と出会わなかったのだろうと後悔しました。本当に悔しい。面白すぎました。
まず出だしの楽隊からしてめちゃくちゃ格好いい。
そしてちゃんとミュージカルでした。新しい形のミュージカル。胸を張って、これが日本発のミュージカルです、と言えるようなミュージカル。
ミュー研の時間軸から始まるから歌が入ってきても違和感がないし、吉田さんの音楽がとても日常にマッチしているのでお団子屋さんの時間軸でも突然歌い出した感がない。役者さんたちの力量によるものも大きいと思います。発声が自然。
私、いくら上手くても「歌うぞ、歌うぞ」という感じで歌い出すミュージカル役者さんがあまり好きではなくて、その点この舞台の役者さんたちの歌はとても聞きやすかったし、楽しい気持ちになりました。
ストーリー自体は普通の日常の話なのに、ミュー研の劇中劇があったり、姉妹達のやり取りが元気でコミカルだったり、色んな人のドラマが入り組んでいたり、ずっと高いテンションを保ったまま見ることができたし、カタルシスもしっかりとありました。爆笑だったし、号泣でした。
堀越さん、天才だと思いました。12月の公演も楽しみです。
20.夏に死す(劇団桟敷童子)
病院から逃げ出して行方不明になった認知症の父が見つかり、東京から帰ってくる長男(演劇人)というあらすじが、もう既にぐっさり来ます。
重い。とにかく重かった。一人っ子演劇人には重いことしかありませんでした。見ている間ずっと息が詰まって、勝手なことを言う何も知らない長男に腹が立ちました。他のお客さんが笑っていることにイライラするほど重なってしまった。
普通の鑑賞態度ではなかったと思います。ろくな感想が書けません。
長女の必死さが辛かった。長女を救おうとする次女が辛かった。だからこそ養蜂所の人達のおおらかさが心に沁みました。
「ずっとは無理」これは本当だと思います。ずっと一人が背負うのは無理。私はどうするんだろう。
チカちゃん、好きだなぁ。
21.天使は瞳を閉じて(虚構の劇団)
鴻上さんの書いた挨拶文を読んで、色んな演出家さん達のことを思い出しました。
人と真剣に向き合っている人は、それだけ傷付く。でもそれだけ魅力的な作品を作ると思います。
見ていて本当に鴻上さんの感覚は若いなと思ったというか、まっすぐさを一切失っていないと思ったというか、とにかく私が持っていない痛々しいほどキラキラしたものを持っていると思いました。
しかし、見ていてきつかった。
現実がどんどんこの戯曲に近づいてきている中で、これから私達はどうやって生きていくのだろうと考えました。
22.Knights アーサー王と悲哀の花嫁(LIPS*S)
面白かった。というか、めちゃくちゃ好きなジャンルの舞台でした。もっと早く見ておけばよかった。
Expressでは気になってしまったスピーディーすぎる場面転換がとても生きてて、今後もこういう題材で吉田さん演出の作品を沢山見たいなと思いました。
ファンが多い、というか伝説化してる原作物ってアレンジするのがとても難しいと思います。マンネリならまだいいけど、突飛なことをするとファンが何を言い出すか分からない。
でも、今回の舞台を見て、吉田さんは本当にこの物語を愛して、全ての登場人物を愛して作品を書いたのだなと、そう感じました。
去年初めてリンカネを見たときと同じ感覚。
古典の登場人物達はどうしても自分と遠いものに感じてしまう。しかしKnightsでは彼らが目の前で必死に生きる姿にとても共感できたし、彼らを応援することを通して自分も元気を貰いました。
そして戯曲に命を与える役者さん達の熱量もよかった。芝居自体からはもちろんですが、Realとillusionの役作りの違いからも、本当に必死に考えながらこの作品に取り組んだのだろうということが伝わってきました。
殺陣の構成、衣装、音響、照明、全部良かったです。
ムービングがもっと速く動く奴だったら更にプランに近づいてたのかな。
次回のKnightsもめちゃくちゃ楽しみです。
23.きんとと(クロジ)
舞台セットが半端ない。幕が開いた瞬間の衝撃たるや。目の前に本物の娼館がありました。
娼館という特殊な空間の中の張りつめた人間関係が恐ろしかったです。
現代の問題と色々照らし合わせて考え込んでしまいました。
男娼の萩泉が普通に男らしいイケメンなのに違和感があったのですが、この作品の意味を通すためにはそうである必要があったんだろうなと思いました。
彼はどうやって「外に行くことができる」「外でも生きていける」と思うようになったのか気になりました。誰が彼にそれを教えたんだろう。どんな0幕があったんだろう。複数の登場人物について描かれてはいますが、観客から見える「中身」の部分はかなり限られており、想像力を使う舞台でした。
流してしまうと表層的にしか捉えることができず、疑問が残ってしまった。
24.イン・ザ・ハイツ
まず、韓国語、難しい。
しかしそれを補って余りある面白さでした。
ラティーノ版RENTと呼ばれているようですが、RENTよりも日本人にとって身近なテーマで共感しやすいかなと思いました。RENTほど格好よくない、もっと泥臭くて矮小な私たちの日常と、そんな日常への愛。それがこのミュージカルでは描かれていたと思います。
Amazonで即CDをポチるぐらい面白かったです。
言葉がしっかり分かる状態で見てみたい。日本人キャスト版、いつか再演してほしい。
正直、原作を読んだときはあまりピンと来ませんでした。どこが盛り上がるポントなのか分からず、ただただ陰鬱な気分になった記憶しかありませんでした。
しかし、これは面白かった。こんなに面白い本だとは思わなかった。
話の流れ自体は全く変わらないし、オペラなので台詞で補足があるわけでもないのですが、登場人物の心情が染みわたってきて、正に伝記物を読むようにドキドキしながら見ることができました。
独特なオノマトペを上手く使った舞台転換も面白かった。
グスコーブドリ役の佐藤さんの纏う清廉さがとにかく物凄かった。どうやったらあんなオーラが出るのか。
再演があったら絶対に見たいです。
26.ウォンチューッ(おなごん!)
浅草パフォーマンスプレイスの劇場企画。
風桶に出演されていた正安寺さんのプロデュースということで、期待して見に行ってきました。
勝手に台詞無しのダンス劇だと思っていたのですが、ミュージカル系でした。台詞がっつりありました。
それはそれは泣きました。
一生懸命商法じゃなくて本気で一生懸命頑張っているのがパフォーマンスから伝わってきたし、その一生懸命さと人から見ると笑い話だけど当人達にとったら必死みたいなストーリーが相まってとても良かったです。
次も見に行きたい。
27.オシャレ紳士のカーニバル・ナイト(おしゃれ紳士)
ジャンルとしては何になるんだろう。梅棒がダンスで演劇をする団体なら、こちらはダンスでコントをする集団だろうか。
とにかくネタを繰り出すテンポがおかしい。間というものが存在しません。一曲終わったら次の瞬間別の曲が始まっている。つまり笑っている間に次のネタが始まります。死ぬかと思った。
シュールな笑いと勢いの笑いが好きな方にお勧めしたい。
28.キンキーブーツ
何も文句の付けどころがありませんでした。
映画版からして好きでしたが、よりショーの要素が引き立てられていて、その分重さは減っていたけれどミュージカルとしては最高のバランスだったと思います。
曲も最高、衣装も最高、脚本も最高。
スタオベが全く不自然じゃなくて、立たずにはいられませんでした。
来年も来日してほしい。
29.□.kakoi-no-soto(コズエヲプロデュース。)
神様と呼ばれた少女のお話。
光と影の使い方、現実か幻か分からない世界観が面白かったです。
こう書くとオシャレ系かな?と思われるかもしれませんが、泥臭かった。とても泥臭くて熱かった。
コズエさんの、儚げなのに力強い芝居が観ていて気持ちいいです。
厳しいけれど優しいお話でした。
30.GLOVER(梅棒)
年明けの2作品から小屋のキャパが2倍以上になった本作。
どうなるのかと思いましたが、グローブ座にとても合うスケール感。
今回の客演陣もとても魅力的でした。ミウラ・イオタとディアブロ・ガヤルドのコンビが大好きでした。
脚本的にも演出的にもずるい要素が満載で。「そりゃ面白いよ!」と。
お客さんが舞台上に上げられることはあっても、そのまま訳も分からぬままサスを当てられ、武器を持たされたことがあったでしょうか。掴みが完璧すぎます。
少年とロボットの友情、弱いです。アイアンジャイアントを思い出しました。rayは完全に彼ら二人のための曲だった。
Beautifulでハート形の花弁が降ってくる演出でも号泣でした。
いつか新感線ぐらいのスケールのユニットには絶対なるだろうなと、改めて感じました。
31.笑う吸血鬼(月蝕歌劇団)
友人の中村ナツ子さんが出ているかつ気になっている劇団だったので見に行きました。
こういったジャンルは初挑戦だったのですが、ウテナとか好きなのでなじみやすかったです。
テンポがよく、外連味もあり、女優さん達はみんな美人で、語弊がありますが楽しい時間を過ごすことができました。
32.海を想う(劇団水中ランナー)
THE 演劇。THE 王道。冒頭の演出で既に泣きそうでした。
描かれる家族の姿がリアルで、でも優しくて、その現実と虚構性の混ざったところから救いを感じることができました。
役者さん達も皆さんとてもよかった。
次の公演も楽しみです。
久しぶりに劇団四季の本気を見た気がしました。
演出、脚本、音楽が完璧なのはディズニーの力ですが、それを演じ切る役者陣もすごい。
ドパリで足りないと感じていたカタルシスをディズニーアニメ版から補うことで、正に「人間ドラマ」を描いた作品になっていました。
ミュージカルというより、ストレートプレイのような重厚感のある作品。
また見たい。
34.RENT
ずっと待ってました。
オリジナルキャストとはだいぶ印象が変わりましたが、レントヘッドの皆さんと一緒にあの空間にいられたことが幸せでした。
No Day But Todayがもともと一番好きだったのですが、今回生で聞いてSeasons of Loveの良さが分かりました。
いつかエンジェルのような人間になりたい。
35.霓裳羽衣(あやめ十八番)
インド神話×贋作女形×大奥×生演奏(楽隊も役者)という盛沢山すぎる作品。芝居ができる楽隊、素晴らしい。
まさに神話を見ているような感覚でした。
最初は控えめで初々しく可愛かったサントーマが復讐に目覚めて変貌するのがすごいよかったと思います(語彙力)。
ストーリー自体は重く終わりの見えない悲劇ですが、重さよりもエネルギー量に圧倒されました。まさに力技。これは男性じゃないとできない芝居です。
衣装と音楽がめちゃくちゃ格好良かったです。
36.突風!道玄坂歌合戦(劇団プレステージ×ヨーロッパ企画)
劇団プレステージがどういった団体なのかというのを調べずに行ってしまい、劇場についた瞬間自分の場違い感に震えました。
でも舞台が始まったら別に場違いじゃなかったなと思えました。
言葉のチョイスがすごい。すごい耳に残る。そして歌になるとより残る。
ミュージカルポリスとアンサンブルポリスは本当に無理でした。
OPナンバーの劇が始まるよ♪の歌の中で「たまに始まる前から役者が舞台上にいる」みたいな歌詞があり、それにピンときている人ときていない人が混在する客席の空気、最高でした。
突然始まるピザが焼かれる様子を表すコンテンポラリーダンスとその解説に困惑する客席の空気、最高でした。
でも力技だけじゃない。ちゃんと伏線が生きている。気付いたらウエストサイドストーリーになってる。
ヨーロッパ企画さんの舞台って、支離滅裂なことをやっているのに細部がちゃんとしているからそのギャップが面白くて、今回もそれを存分に味わうことができました。
37.モグラ…月夜跡隠し伝…(劇団桟敷童子)
今まで基本的に昭和系の作品しか見たことがなかったので、夏に死すに続き私にとっての桟敷童子新境地でした。
和風ファンタジーな衣装デザインがツボでした。特に月葉ちゃんの頭巾。
親しみが湧いたところで登場人物が容赦なく死んでいくのがつらい。
揺れる舞台もすごかった。しかもその上で立ち回りをするとは。
アフタートークで東さんのお話を色々聞くことができたのが嬉しかったです。
台詞が五七調だとか、民間伝承や昔の映画から影響を受けているとか。
だから聞いていて気持ちいい台詞なのか。つかさんっぽいなと思ったのもそれなのか。
今年は37本見ました。どこからこんなに時間を捻出したのか、自分でも分かりません。
2017年も沢山面白い芝居に出会いたい。